お茶の間ブリリアント

お茶の間並みの親しみやすさとブリリアントさの両立を目指して。

雑学・実用知識 食品・料理

キャベツがピリピリしたり苦く感じる…これって大丈夫?

2020/02/07

畑にある収穫し時のキャベツ

キャベツが何かピリピリする!

自然な苦さとは違って、変な刺激を伴った苦い感覚というか…
味わったことがある人ならわかりますよね?

ずっと「あれって何なんだろう」って思っていたわけです。

この現象が起きるのは、不思議と生キャベツばかり。
特に千切りキャベツメインのサラダで多い気がします。

ピリピリの度合いがひどくて、
食べるのを断念したことも一度や二度ならず…。

どういうことなんやー!

ということで調べてみました。

スポンサードリンク

化学薬品のせい…ではなさそう

最初は農薬とか変色防止の薬品を疑っていました。
だって、ピリピリする感覚、苦味がなんか不自然なんですもん。

煮たり、炒めたりしたら、
ほとんど感じなくなるのも、

「薬品が煮汁に流れ出たり、水分とともに蒸発しているのかなぁ」

と思っていました。

でも低農薬にこだわっている業者のキャベツを千切りにしたときも苦かったんです。

他所の低農薬や、自然に近い状態での耕作を謳っているところのキャベツが
ピリピリすることもある…というか寧ろ、多い気がします。

逆に業務用スーパーのやっすいキャベツでも平気なケースが多々あるんですよ。

これらの経験から、
どうやら農薬とかキャベツの栽培環境に原因はなさそうだ…という結論に達したのです。

スポンサードリンク

じゃあ何のせいでピリピリするのか

キャベツがピリピリするのは、化学薬品のせいじゃない!

じゃあいったい何のせいなの!?

と思って調べてみると、
キャベツが身を守るために分泌する苦味成分が原因でした。

この成分はイソチオシアネートという名称で、
アブラナ科の植物が共通して持っています。

イソチオシアネートは空気に触れると苦くなるため、
虫から守る(虫に食べられるのを防ぐ)役割を果たしてくれるのです。

いわば天然の防虫剤というわけですね。

とはいえ通常、食用にされているキャベツは、
このイソチオシアネートが分泌されづらいよう改良されている品種がメインです。

ただ「先祖返り」を起こしてしまった場合や、
土壌や気候などの環境が悪くストレスがかかった結果、
普段よりも苦くなってしまう場合もあります。

この説明は、個人の経験からも納得がいくものでした。

「低農薬(無農薬)」「出来るだけ自然に近い状態」にこだわっている畑だと、
キャベツ自身が頑張って身を守らなくてはなりませんからね…。

天然の防虫剤であるイソチオシアネートが多く分泌されるようになり、
その結果、キャベツが苦くなる…という流れは理に適っています。

スポンサードリンク

イソチオシアネート以外が原因であるケースも…

上述したとおり、キャベツのピリピリとした苦味(辛さ)は、
キャベツ自身の防衛機能からくる部分が多いのですが、
また違ったケースもあります。

窒素肥料を吸収しすぎている場合

まず1つ目は窒素肥料を吸収しすぎた結果、苦くなってしまうケースです。

キャベツの栽培中窒素肥料が多く吸収されると、硝酸イオンという成分が増加しやすくなります。
この硝酸イオンが苦いんです…。
しかも何の栄養素も無し、人体に不要な成分!

けれど硝酸イオン、過剰に摂取しなければ問題ない成分でもあります。
食品添加物としても認可済です)

なので、そこまで心配する必要はありません。

口腔アレルギー症候群である場合

口腔アレルギー症候群という、
野菜や果物に反応するアレルギーの症状で、
ピリピリしているケースもあります。

ただキャベツは、特別アレルギーを起こしやすい野菜ではありません
なので、アレルギーが原因でピリピリとした感覚がする場合、
他の野菜や果物でも刺激を感じている場合がほとんどでしょう。

気になる場合は、一度、病院で受診してみて下さい。

アレルギー以外は人体には問題ないケースほとんど

以上、キャベツがピリピリして感じる原因についてでした。

キャベツがピリピリすると、
私のように怖くなってしまう方も少なくないと思います。

しかし過剰に摂取しない限りは、健康に問題ないケースがほとんどです。

とはいえ例外もありますし、
口腔アレルギー症候群であるケースは摂取を控えるべきなので、
迷ったら、病院で受診してみましょう



-雑学・実用知識, 食品・料理